彼と知り合って、もう10年ほどの月日がたった。
角谷コーチが大学2年の時、初めて出会った時の彼は、ガリガリにめがねのまさに
のびた君だった!!
しかし、その風貌とは裏腹に物知り&ボケ、マシンガンtalkに
彼の周りにはいつも笑いが絶えなかった。
あとで彼が吉本のトランジスタタイムというコンビでやっていると聞いてあのtalkに納得した。
当時のトランジスタタイムは品川庄司、ロンドンブーツ、ペナルティーなど今ノリに乗っているコンビとともに 次世代を期待される若手の一人だった。
その頃の彼はなぜかいつもベージュの服を着て、周りにつっこまれていた!
そして彼は、電波少年の『熱狂的巨人ファン&阪神ファン』という番組に最後のお笑い生命をかけた!
この企画は常にテントのなかで生活をし、巨人が勝つとご飯が食べられ、負けるともちろん食べられない
そして、優勝すると顔が映るという企画だった!
しかし・・・
巨人の歴史的、連敗に飯を与えられず、
ドクターストップで芸能界を去った。
それから彼は就職したが何年かで会社を辞め、自分の夢を探しに中国へ旅立った!
最初の一年くらいはモンスターウェーブのBBSに書き込みがあったが、 その後、彼からの書き込みはなくなった。
こうして、何年かの月日が過ぎた・・・。
そしてある日、彼はいきなり俺の前に現れ、こう言った。
『結婚するわ・・・』
相手は芸人時代に付き合っていた元彼女!
聞くと、彼の消息を探していた彼女がモンスターウェーブのBBSに彼らしき書き込みを見つけてメールをし、何年かぶりに再会したらしい。
そして、迎えた結婚式
彼は常に笑っていた。
コントに見えてしょうがない俺らも常に笑っていた。
俺らのテーブルにはトランジスタタイムの元相方の石井クンもいて、相方の幸せを心から祝福してるようだった。
しかし、 お色直しの入場の曲がかかった時、
石井君が目に涙を浮かべながらボソっと言った。
『この曲、トランジスタタイムの出ばやしの曲なんすよ・・・』
この瞬間から俺らのテーブルにはいきなりスイッチが入りだした。
隣を見るとサザーランドの阿部が『コンビ愛っすね・・・』と号泣・・・。
そしてサザーランドの阿部が河原クンのために作ってきたオリジナルソングに相方の石井クン、2度目の号泣・・・。
歌にもやられ、さらに石井クンの号泣にコンビ愛の深さを改めて感じた巨大児も号泣・・・。
そして最後に石井君のスピーチに完全にやられた!
吉本のNSC時代、常に売れる事を目指して二人は頑張っていた!
来る日も来る日もネタ合わせを重ねた。
ネタ合わせの時、石井君は口癖のようにこう言っていた
『本番の気持ちでやろう!』
こうして迎えた審査の日
一個上の先輩『品川庄司』の出した得点、 3点満点中『2.78』を誰もが抜こうと狙っていた!
本番前、緊張しまくっていた石井クンに河原クンがこう声をかけた
『本番の気持ちでやろう!』
リラックスできたトランジスタタイムはこの日
品川庄司の得点を抜き『2.83』を叩きだした!
トランジスタタイムは決して成功したとは言えないし、
世の中には認められなかったかもしれない!
でも彼らはムチャクチャ充実した時を過ごし、
二人にしか分からない大切な物を手に入れたんだろうね。
トランジスタタイム万歳!
河原純二、万歳!!!
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